ルールが守れない

  • ルールは最初、守れないのが当たり前
    • 2歳半から3歳ごろ、個人差はありますが、子どもは自分自身という存在を意識するようになります。そのときは“世の中は自分を中心に回っていて、周りのものすべてが自分のもの”だと考えています。これがこの年齢の特徴で、異常ではなく、ごく正常な発育をしている証拠です。他の子のものを返さない、自分のものは絶対に貸さないなど、この年齢では当たり前で、何も問題はないのです。もう少し大きくなれば、貸し借りができるようになります。
  • ルールを押しつけることの危険性
    • ルールとは、社会の中で一緒に生きている他の人間に配慮することが本質的な意味だと思っています。そういう意味では、ルールを守ることは、他人に対して思いやりを持つことにつながるのではないでしょうか。大人になってもルールが守れない人間にならないように、押しつけるのではなく、自然にルールを守れるように、相手の気持ちを理解できるようになるまで、待ってあげたいですね。
  • Q1:よその子からおもちゃを借りても返そうとしません。(3歳女子)
    • A:答え
      • 3歳くらいの子どもたちは、お友だちと遊んでいて夢中になると、お友だちに「貸して」といわれても好きなおもちゃをなかなか手放しません。それは、当たり前のことなのです。お友だちと一緒に遊んでいると、お友だちのおもちゃを借りることもありますね。そこで初めて、自分の好きなことばかりやれない場所があることに気づきます。お母さんがお子さまの目の前で「お友だちのだからね」とかえしてあげたらいかがですか。そのときは、「え?」と思っていても、お子さまは、だんだんわかってきま。
      • A:子育てママの答え●3歳ではまだできないですよ。そういった社会性を身につけていくのはまだまだこれから。幼稚園に行くようになって友だちと過ごす時間が長くなってくると、だんだんできるようになってくるみたいです。
  • Q2:5歳の男の子ですが、道具やおもちゃを使う順番が守れません。
    • A:答え
      • 特にひとりっ子で自分の家では、どれでも好きなおもちゃを使って遊べるお子さまは、お友だちに自分のおもちゃを貸したり、借りたものを返したりするのは、幼稚園や保育園の集団遊びの中から習得するものです。ブランコを「1 2 3・・・10となったら、かわりましょ」という遊び歌は、それを先生と一緒に体験していくものです。なかなか家庭では、しつけにくいルールではないでしょうか。幼稚園や保育所、小学校では、それを自然に身につけるように教育するところです。家庭では、しかるのではなくお母さんがお手本を示していくと、ある日きっとできるようになりますよ。
      • A:子育てママの答え●根気あるのみ。順番が守れないと遊んでいても楽しさが半減してしまうことを教えてあげたら? 友だちとけんかになるとか親にしかられるとか、マイナスイメージと結びつけると効果的ですよ。 親としては自分のしつけがなっていないと思われそうで困ってしまいますが、順番を守らないと嫌われて悲しい思いをすることを身をもって体験させるしかないのでは? 乱暴したりわざといじわるしたりする場合は別ですが…。もちろんほかのおかあさんたちに理解を求めたり、謝ったりすることを忘れないように。